ハロー!プロジェクトとジャニーズの2人組ユニットでハロプロ楽曲を歌っていただきたい

はーい、兼ヲタのみなさんお元気?(©夏焼雅さん)

笠原桃奈さんが山田涼介さんの首にレイをかけるさまを見たわたしはとってもとっても元気です!

ここまできたら、ハロー!プロジェクトとジャニーズの合同コンが開催される日も遠くはないですね。ね。

ハローとジャニーズのコラボレーションといえば、モーニング娘。'17とSexy Zoneが『LOVEマシーン』を披露したMステは最早伝説となりましたが、折角ならばより少人数でメンバー同士が芸を競い合うさまを拝見したい。

というわけで、ハローとジャニーズから1人ずつメンバーを選び、2人組のユニットでハローの楽曲を歌ってもらおうという、欲望に欲望を重ねた妄想を恥知らずにも公開いたします。その選出基準は以下の通り。

①現役メンバー

②20代以下

③バックヤードで仲良くなりそうにない

ええまあ、気持ち悪いですよ、わかっています。ここで正気になってはいけません。なんたって日本のトンチキ市場を二分する両事務所を股にかけているのですから。

なお当方の現在の主軸はアンジュルム。ジャニーズではHey!Say!JUMPと関西Jr.を推していたのですが東京Jr.の履修を始め、うっかりTravis Japanの泉に頭から飛び込んでしまったところ。Hi美は履修が追いついていないほか、偏りのある人選になっておりますことをご容赦ください。

 

◆『大人の事情』Juice=Juice

山崎夢羽(BEYOOOOONDS/雨ノ森川海)

西畑大吾(なにわ男子)

みんな大好き『大人の事情』を正統派赤センターに歌ってもらうと言えば簡単なのだが、そう一筋縄ではいかないのが両事務所。各々にとって王道の(つまり奇妙な)アイドル像をいささか誇張気味なほどに全うするふたり、その頑なさの後ろに本人のやわらかな性質が透けて見えるのがたまらない。大人の事情に否応なく晒されるセンターポジションへの切実を、この王道の(つまり奇妙な)つんく曲に乗せてほしいという願望で選曲。

 

◆『Fantasyが始まる』モーニング娘。

牧野真莉愛モーニング娘。'19)

中島健人Sexy Zone

現役で歌割のある曲を選ぶのは短絡的かと思ったのですがどうしても。「セクシーサンキュー」と「まりあんLOVEりんです」は違う呪文だけど同じ魔法じゃないですか。そういうことです。魔法をかけるのも魔法にかかるのも自分次第だよって教えてくれる、美しくトンチキで努力家な魔法つかいたち。ふたりが「かぼちゃの馬車を正面に回して!」を唱えれば、世界はたちまちふたりの正気の狂気に魅せられる。Crazyでごめんね。

  

◆『SEXY BOY ~そよ風に寄り添って~』モーニング娘。

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宮崎由加(Juice=Juice)

阿部亮平Snow Man

最近の口癖が「阿部ちゃんマジハロメン」になっているほど阿部ちゃんマジハロメンなんですよね。同意されたことはない、だがわたしは主張し続ける。阿部ちゃんのあざとさはゆかにゃのあざとさと同質のものであると。それはすなわち自然体の親切さであり、勤勉さであり、そして自制心。その上品なあざとさを存分に発揮できるのは、投げやりなオモシロ曲に見せかけて実のところ緻密な技術を要するこの怪曲かと。

 

◆『抱いてよ!PLEASE GO ON』後藤真希

室田瑞希アンジュルム

京本大我SixTones

京本さんのことはジャニーズにおける田中れいなだと常々思っており、じゃあハローにおけるジェシー的存在はと考えてみるとそれってむろなのでは、という謎理論によって選んだ組み合わせ。ふたりのどこか切迫感のある声質は、れいなも得意とするこの楽曲にぴったり。キレキレのハイトーンとダンスと表現力をバチバチに戦わせるところが見たいです。とにかくあれですね、ひとつ言えるのは、ハローもジャニーズもギャルは最高ってことで。

 

◆『ロッタラ ロッタラBuono!

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山木梨沙カントリー・ガールズ

中島裕翔(Hey!Say!JUMP)

好きな人と好きな人と好きな曲を組み合わせただけです。すみませんでした。「幸せになるため生まれ、そして誰かを幸せにするため生きていくんだ」という詞の似合う、ノーブルでクレバーで、明るいのに憂いがあって、器用なのに不器用で、生真面目なあまりちょっぴり後ろ向きなところがいじらしい。ちゃんと自分の手で幸せになれるしたたかさもある人たちだから、心配しているわけじゃないけれど、どうか幸せになってと願ってしまう。

 

◆『Crazy about you』ミニモニ。

清野桃々姫(BEYOOOOONDS/雨ノ森川海)

松倉海斗(Travis Japan

ビーフェイスにプリティーな身長という愛嬌たっぷりのビジュアル、そのイメージを一蹴するかのようなキレのあるダンスとハンサムな美声とくれば、高橋愛のいるミニモニ。を歌ってもらうほかないでしょう。率直に言って松倉さんにつんくの16ビート刻んでほしすぎるし、桃々姫はまさに16ビートの新進気鋭。総合的にハイスキルだからこそ負けん気の強いふたり、シリアスなR&B楽曲でシビアに競い合うさまがありありと想像できる。

 

◆『ギャグ100回分愛してくださいBerryz工房

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宮本佳林(Juice=Juice)

大西流星(なにわ男子)

こういう粗雑な括りかたをしてしまうのはアイドルおたくとして怠慢だが、敢えてこの言葉で表そう、「アイドルサイボーグ」コンビと。大西流星に対抗できるのは宮本佳林しかいないし、宮本佳林に対抗できるのは大西流星しかいない。そういうアイドル道ド真ん中っぷりがむしろ特異ともいえる子たちには、コミカルかわいさでコーティングされた高難度の曲を充てるのがハロー流というわけでこの曲。のにゅ!のにゅ!で最強のブリ声をキメてくれ。

 

◆『好きすぎて バカみたいDEF.DIVA

笠原桃奈アンジュルム

小瀧望ジャニーズWEST

ももなとのぞむちゃんが好きすぎてバカみたい。ずっと熱望している組み合わせ。メンバーたちの愛に包まれてすくすくと大きくなり、度胸と優しさの上へ知性と技術をまとい、今やグループの中核を担いつつある最年少大型犬たち。まだ伸びしろのたっぷりあるダイナミックな所作と、グループ随一のキュートな色気で歌い上げてほしい。あとはLOVEラブリーももな!LOVEラブリーのぞむ!コールが本当にやりたいです。完全に純粋な欲望です。

 

◆『世の中薔薇色』Berryz工房

横山玲奈モーニング娘。'19)

知念侑李(Hey!Say!JUMP)

かわいいは正義!かわいいは無限!かわいいは世界規模でも負けないぞ!かわいいは決して楽な仕事じゃなくて、色んな刃を心に棲まわせているだろうけれど、それを超えた先にある致死量のかわいさで、ドカ~ンとかわいいを解き放ってくれるにちがいない。かわいいの運命のもとに生まれてしまったふたりの覚悟を知るほどに、「幸せすぎると手を振りたくなる」なんて一見傲慢な瞬間こそが、我々にとっては最大のよろこびとなるのだ。

 

◆『奇跡の香りダンス。』松浦亜弥

高木紗友希(Juice=Juice)

岸優太(King&Prince)

単純な話、それぞれがあややの曲に合うなと。岸くんほどあやや曲にぴったりな声質の男性この世にいます?良い意味で軽いタッチのドライな発声のなかに、甘やかなニュアンスを感じる独特の歌唱。いっぽう紗友希ちゃんは抜群の歌唱力でもってしっとりと歌う機会が多いけれども、かつて披露した『ね~え?』がとても良くて、実は声質自体は明るいのだなと気づいた次第。「この街は若者の涙で出来ている 居心地悪くない」は、ふたりが歌うと少し怖い。

 

◆『イジワルしないで 抱きしめてよ』Juice=Juice

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秋山眞緒つばきファクトリー

松田元太(Travis Japan

グループに後から加入した最年少、人懐っこくお茶目な性格、いっぽう表現はしなやかで華麗、清潔な色気すらある。多少粗削りなところも魅力的で、クールもキュートもセクシーもいける若くして多彩なパフォーマーたちだけれど、ここはふたりのモードな雰囲気を活かして難易度の高いシャレオツ曲を。ダンスも歌も成長し、期待のルーキー枠を超えて今後ますます主戦力になってゆくであろう子たちの、もう一段大人な表現を見たい。

 

◆『白いTOKYOZYX

井上玲音こぶしファクトリー

永瀬廉(King&Prince)

褐色肌美形枠とくくればそれまでだけれど、年齢を重ねますます容姿が洗練されていって、年相応の背伸びを覚えてもなお失われない内面のピュアさ、言い換えるならお子ちゃま感(褒めています)が天然記念物なふたり。鼻にかかったまったりと低めの声質も相まって、ZYXの小生意気な歌唱がぴったりはまる。「遠くに行っちゃいそうで怖い」なんてまったく、こっちの台詞だ(?)。

 

◆『天真爛漫』スマイレージ

マリウス葉Sexy Zone

小関舞(カントリー・ガールズ

信念とはなにか。誠実とはなにか。慈愛とはなにか。知らないのなら、ふたりを見れば良い。こんにちアイドルが生きる現実において、その気高さは裏切られたり捨て置かれたりすることもあると思い知らされてなお、「うちらの人生は真剣 一秒も無駄にしない」を地で行く、おそろしいほどの人間性の器たち。地球は丸いし、世界は広いし、愛が溢れてるってことを、ふたりのまっすぐなアイドル人生が証明し続けてくれるのだろう。

 

◆『都会っ子 純情』°C-ute

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江口紗耶(BEYOOOOONDS/CHICA#TETSU)

ラウール(Snow Man

本人の意思に関わらずにょきにょきと伸びてしまった棒切れのような長く美しい手脚で踊る『都会っ子 純情』はエモいどころの騒ぎではない。「でもね私子供じゃない」、とステージに立つ姿はすっかり一人前でありながら、まだまだ朗らかなあどけなさを残していて、同時にパフォーマンスにはウェットな質感がどうしても滲んでしまうあたりも°C-uteっぽさがある。このふたりに限らず、高校一年生世代は両事務所ともに有望株ばかりで目が離せない。

 

◆『もしも・・・』モベキマス

上國料萌衣アンジュルム

佐藤勝利Sexy Zone

兼ヲタ界隈では定番といえるコンビ。かくいうわたしも漏れなく、ふたりは生き別れの双子論者です(?)。くっきりとした目鼻立ちの国宝級顔面はさることながら、ハローやジャニーズでは希少な清涼感あふれる声質も似ていたり、実はアイドルぶった振舞いに照れがあったりするのも魅力的。というわけでカワイイに振り切ったこの曲を、はにかみながら歌ってほしい。もしもこの星が一日で最後迎えるとしても、ふたりの美しさで忘れさせてほしい。

 

◆『This is 運命メロン記念日

岸本ゆめのつばきファクトリー

神山智洋ジャニーズWEST

わーい!みんな大好き芸達者スキルメン合戦だ!神ちぁんにこの曲を歌わせないジャニーズ事務所は阿呆である(ひどい言いがかり)。そこで神ちぁんと張り合えるスキルメンの中でも相性が良いと想像できるのはつばきのDIVAことゆめのちゃん。唯一無二のパフォーマンスには挙動にコミカルさも含ませながら、斬れ味の鋭さでは事務所内でも群を抜いている。そんなパワフルなふたりの「この先どうする?」は、生命の危険すら感じさせる爽快感。

 

◆『愛して 愛して 後一分』モーニング娘。

和田彩花アンジュルム

松村北斗SixTones

プラチナ曲を歌うために生まれてきたのではというレベルで存在がプラチナ期な北斗さん、これは敬虔なるプラチナ期の追随者ことあやちょと組むことで、インテリジェントな色気を戦わせてほしい。「時にはジェラシー私を見てセクシー」を無駄にウィスパーたっぷりに歌い上げる北斗さんが眼に浮かぶよう。そしてそのねっとりとした余韻を「エンドレスな恋 真っ赤に燃える」のあやちょの朗々とした声で力強くぶった切ってほしいな。

 

いやア、相当に悩んでああでもないこうでもないと書き上げるのに時間がかかってしまいましたが、こうして眺めていると自分もしかして天才なのでは?と思ってしまうほど最高のユニットばかりですね!自分の趣味なのだから当然なのですが。

わたしの貧困な脳みそではどうしても似た者同士を組み合わせてしまうばかりだったので、発想の柔軟な兼ヲタのみなさん、後はよろしくお願いいたしますね。

両事務所におかれましては今後ますます積極的に競演していただいて、……嘘です、なかなか心臓に悪いので、ここぞというときに兼ヲタを喜ばせてくださると大変ありがたく存じます。ハロー!プロジェクトとジャニーズのご発展、ご活躍を祈念いたしまして、みんなのこと愛してまーす♡(©松田元太さん) 

笠原桃奈さんの話

 好きな女の子がいる。

名前は、笠原桃奈さん。

2003年10月22日生まれ。

2016年7月16日、5期メンバーとしてアンジュルムに加入した女の子。

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スマイレージ/アンジュルム2期メンバー、大好きな田村芽実さんが卒業した春。俄かに彼女の卒業を追う中でアンジュルムというグループへの愛着はしっかり根付いてしまって、なんとなく箱推しになるのかしらんとか考えていた夏。

新メンバーの加入は然もありなん。改名以降の楽曲のパフォーマンスには、どうしても9人体制が必要だった。けれど正直に白状してしまうと、加入当初の笠原桃奈さんに対する印象は、それほど良好とはいえなかった。

田村芽実さんという女の子は……もちろん歴代ハロメン全員が無二の存在であることを前提としても、きわめて稀有な存在だったと今でも思う。後にも先にもあのように特異な才能がハロプロに現れることはないのだろう。今もますます高みへと登ってゆく彼女だけれど(ソロデビューシングルを買ってください!)、アイドル時代も表現者として他とは一線を画す存在だった。その周りから少し浮いたような鋭利さに惚れ込んだ。

いっぽう彼女と入れ替わりにハロプロ研修生から昇格となった笠原桃奈さんは、次々続々加入してきたアンジュルム新メンバーたちの中でも、いわゆる即戦力タイプではなかった。なにしろ当時はたった12歳。……12歳だ!リーダー和田彩花さんとは9歳差。おたく語法を用いるのであれば「生まれたて」というやつだ。自分が何者であるかもまだまるで見当がつかないような。

それに加えて彼女は真面目でおとなしかった(当時は)。お肌が白くてさらさらの黒髪で、ほんわかした美人だけれど、パワフルでにぎやかなアンジュルムのイメージとは離れた人材のように思えた。驚くべき速やかさでグループに馴染んだ4期の上國料萌衣さんの例があったので尚更、すぐにはアンジュルムの中に居場所を見つけられず不安そうに見受けられた。

自分はそんな彼女の魅力に気付かない鈍感なおたくだったし、彼女を加えた新編成アンジュルムのシングルの評判が(それまでの破竹の勢いからすると)あまり芳しくなかったこともあり、もしかしたらアンジュルムという箱への興味を失ってしまうかもしれない、とすら考えた(はずなのだが、自分のツイログを辿ってみても負の感情の痕跡は一切残していなかった。我ながらおたくの鑑である)。

幼く人見知りの彼女に必要だったのは、ただひたすらに時間だけ、結果としてはそれだった。彼女は半年ほどかけてじんわりゆっくりとアンジュルムに馴染んでゆき、馴染むほどに笠原桃奈さんというアイドル自身の輝きも増していった。

おしとやかで大人びた外見に対し、中学生らしくはちゃめちゃで内弁慶な言動のギャップが自分を含めた多くのおたくを夢中にさせた。みんなにかまってほしくて電波な行動をしてみたり強くつっかかってみたり、お姉さんメンバーたちはそれをほほえましく見守りときに一緒になって遊ぶ。彼女の存在はアンジュルムの多幸感の象徴となった。

 

自分が最初に笠原桃奈さんという女の子に強く惹かれたのはきっと、彼女の放つ言葉に心動かされたのがきっかけだったのだろうと、今になって思う。

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笠原桃奈さんは、たくさん話す。ブログはしばしば長文になるし、ラジオ等でのトークもスイッチが入るとものすごい勢いで喋りだす。

きっと、たくさん伝えたいことを持っている子なのだろうなと思う。とても賢くていらっしゃるので、いろんな考えが爆発的に頭のなかを駆け巡って、それを全部伝えたくて、一生懸命に早口で話すのかもしれない。けれど言いたいことを上手に掬い取って言葉にするのはまだ苦手で、おそらく彼女自身もそのことを歯がゆく感じているのだと思う。早く大人になりたいと、よく言っているから。

そんな彼女の使う言葉は、子供らしく心のままにとても素直で、なおかつ物事をよくよく考えている誠実さがある。素直なことも誠実なこともアイドルとしてさほど特別な才能ではないかもしれないが、彼女は一見相反するその両方の性質を持ち合わせていて、だからこそ彼女の脳内と彼女の言葉とがきっちり一致して表出されたとき、ひときわ生命力を湛えてこちらを貫いてくる。

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初めての武道館公演で、笠原桃奈さんは言った。わたしはその公演に入っていなかったので、彼女のツイートやブログ、おたくの現場レポなどでそれを知った。

ほんとうに一生忘れないでいてくれるのだろう、と思った。

現実はわからない。それはアイドルの常套句かもしれないし、たとえ本心であったとしても、記憶を一生とどめておけるなんて保証はできないし、万が一達成できたときても、その記憶を証明することなんてできない。けれどいまこの瞬間、笠原桃奈さんが「一生忘れない」と強く強く思っている感情は真実で、その確かさを信じられる、と思ったし、信じたい、と思わせてくれた。そういうちからが彼女の言葉にはあった。

 

笠原桃奈さんのパフォーマンスもまた、彼女の言葉と同じように雄弁だ。雄弁すぎて、ときに彼女の肉体を飛び出していってしまうことがあり、それもまた愛らしい。先述の初武道館においても、ソロパートは少ないながらとびきりの笑顔で楽しさを表現するさまがたまらなく魅力的だったのだけれど、彼女は成長するにつれ自らの肉体のコントロール精度をどんどん高めてきている。

なかでも自分にとって決定的だったのは、2018年春のライブハウスツアーでの『恋ならとっくに始まってる』がハロステで公開されたときだった。

『恋ならとっくに始まってる』は、田村芽実さんの卒業のために書かれた曲で、今のところアンジュルムに改名してからは唯一のつんく曲だ。田村芽実さんを好きだった人間にとってこの曲は特別で、彼女が歌う冒頭の台詞パートに何度も涙した。

もう 止めたりは出来ないよ

どうなるか わかんないけど

うん 受け止める

だって もうとっくに始まってる

田村芽実さんが卒業したあと、この台詞パートは当初和田彩花さんが担当していた。先述の通り、田村芽実さんはある種異様な存在であったため、その才能の凝縮ともいえる台詞を受け継ぐのはとても難しいことだったと思う(実際和田彩花さんはこの台詞に苦労していたようすで、田村芽実さんに直接アドバイスを求めたこともあったらしい)。もともと田村芽実さんのための曲なのだから、彼女がいた頃と同じ濃度で表現することはもう不可能なのだろう、と自分を納得させていた。

youtu.be

そういうなかで、笠原桃奈さんが台詞パートに挑んだこの動画が公開され、ひとたまりもなく泣いてしまった。「どうなるか わかんないけど」の切実さ、「うん 受け止める」の真剣さ。かつての田村芽実さんの表現とは全然違うけれど、ほとばしるような感情の吐露は、彼女に迫るほどの鮮烈さがあった。田村芽実さんの台詞が、漠然とした不安を振り払って夢に飛び込む女の子の確固たる信念を示していたならば、笠原桃奈さんが表すそれは、不可逆な運命に身を投じてしまった女の子が、畏れすらも受け容れて自らの使命を全うしようとする気高い決意のようだ。

笠原桃奈さんを推すと決めた。箱推しでもなんの問題もないほどアンジュルムという箱が好きなのに、決めてしまった。否応無く、そう決められてしまった。

 

笠原桃奈さんは、美人でかわいいし、歌もダンスもお上手だけれど、客観的にみて他のハロメンと一線を画すというほどの、際立った才能というのは今のところない。でも、彼女の言葉と肉体が彼女の脳内に追いつこうともがくこの日々を、逆に彼女の年相応な内面があまりにも大人びた容姿に追いつこうと背伸びするこの日々を、大切に愛おしく見つめていられる喜びといったら!14歳は、パフォーマンスのほかにもメイクのことやコンプレックスのこと、迷いや戸惑いがあったかもしれないけれども、でもきっとおたくが心配するようなことじゃない。アンジュルムには彼女を心から愛し守ってくれるすてきなお姉さんたちがたくさんいるのだから。

 

youtu.be

『46億年LOVE』の冒頭で、笠原桃奈さんはくるくると回る。なんの脈絡も、なんの法則もないけれど、ただくるくると回る。きっと回らずにはいられないのだ。これからやってくる歴史的瞬間の予兆として、アンジュルムの新しい時代の幕開けとして、このぱんぱんに膨らんだ期待をそのまま肉体に乗せたら、笠原桃奈さんも、地球回る宇宙もDance Danceってわけだ。

そしてソロパート「伝えられたら…」。伝えたいけれど伝えられないことへのもどかしさを笠原桃奈さんが表現するだなんて!彼女がもがいて追いつこうと努力してきたことそのものが、このパートをひときわエモーショナルにしている。逆説的に彼女の思考と表現が一致した瞬間のひとつとなったこのパートを聴くと、アイドルのファンとしてこれ以上ないほどの幸せがどっとあふれる。

 

笠原桃奈さん、宇宙一かわいい笠原桃奈さん、15歳のお誕生日おめでとうございます。

15歳のももなには、とてもつらい別れが待ち受けています。きっとそれをきっかけに、皆に守られるだけじゃなくて誰かを守る人になってゆくのでしょう。けれどおたくとしては、まだまだ子供のももなを見ていたい気持ちもあって。いそいで、ゆっくり、大人になってくださいね。

 

最後に。おたくのしみったれた重い恋文より、和田彩花さんの書いた短くも美しい文章を読むほうが、よっぽど笠原桃奈さんのまぶしさをおわかりになると思うので。

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肉体とアイドル(またはジャニーズ初現場についての話)

最近の日課は『ぁまのじゃく』を踊るHey!Say!7を脳内に描きながら出勤すること。 

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斯様に節操というものを持ち合わせていない類のファンによるブログです(いつか来たるべき7コンへのシミュレーションの一環)。

 

2017年12月8日京セラドーム、初めてジャニーズの現場すなわち戦場に馳せ参じました。その名も『Hey!Say!JUMP I/Oth Anniversary Tour 2017-2018』。

 

わたしは、自分がその戦いに勝利したのか、あるいは敗北したのか、それともそのどちらでもなかったのか、それすらもわからないのです。

中島裕翔りんの身体性――裕翔りんが人間の肉体を所持しているのだという気づきは、わたしの意識を混濁させるのに充分すぎるほど瞠目すべき事実でした。

 

裕翔りんのことは、あらゆる美しい事物の結晶として、慕わしくお見上げしてきました。広義の天使とも狭義の天使とも、あるいはやんごとなき御身分のおかた、おとぎ話の妖精さん、うつろいゆく四季、まばゆい宝石。

とくに裕翔りんというアイドルの鑑賞法を宗教画の構造と重ねあわせる習性が身についてしまってからというもの、我ながらどうしようもないと呆れかえるほどには始末に負えません。中島裕翔というひとりの人間を神さまだと仮定するならば、アイドルとしての裕翔りんは聖典(聖書)であり、そしてさまざまなメディアを介してわたしたちの目に届く裕翔りんは、すなわち聖典の世界が描かれた宗教画なのです(宗教音楽や宗教文学といったものも該当するでしょうが、学が及んでいないゆえ悪しからず)。

宗教的信仰心のまるでないわたしは、わたしが愛しているものは中島裕翔という人間そのものではなく、裕翔りんのアイドルとしての在り方でもなく、ただただ裕翔りんというアイドルを写しとったイコン(聖像)にすぎないのだと、その二重のフィルターを常に意識しているつもりです。イコンはときに神さまそのもののように感じられることもあります(得てしてそれが宗教画家の主目的なのです)から、ついついその境界を踏んでしまいがちなことはどうか大目に見ていただきたいのですが(いけしゃあしゃあと!)。それでも努めて身をわきまえ、裕翔りんのイコンへのみ賛辞を捧げて参りました。

だからこそ、納税義務として支払い続けることになんの憤りもなかったファンクラブ会費が突如として幸運を呼び寄せたとき、わたしは大きなよろこびのあと、しんしんと冷たい不安におそわれました。コンサートとは、つまりメディアを媒介としない生身のアイドルの目撃、すなわち聖典との出あいであろうと考えたからです。はじめてじかに聖典にふれたとき、わたしは新たな境地(たとえば、聖典への信仰)にめざめてしまうのか、あるいはもっと悪いことに、裕翔りんへの祈りを失ってしまうこともあるかもしれないのですから。 

何を隠そうこのわたくし、ジャニーズを好きになってから今回初めてのコンサートに赴くまで、まるまる3年もかかっているのです。3年!3年もあれば、スマイレージアンジュルムになるし、なにきんは解体するし、こぶしファクトリーつばきファクトリーカントリー・ガールズはデビューするし、Berryz工房は解散するし、SMAPは解散するし、°C-uteは解散するし、カントリー・ガールズは解体しかけるし、Jrは星の数ほど入所するし、マリウス葉さんはタケノコのように背が伸びるし、ジャニーズは誰もデビューしないし(!)、とにかく世紀末めいたアイドル界に怯えるあまり3年も引きこもっていたこじらせ野郎にとって、未知とは畏怖であり、変化とは恐怖なのです。

 わたしはいまとなっては笑えるほど筋違いな努力でありましたが、ともかくそれらに打ち勝つべくコンサートに備えました。例によって「愛するものに相応しい女であらねばならない」というオタクの掟にしたがい、目一杯の武装をしてその日に臨みました。取り敢えず安物の双眼鏡を購入しておき、お気に入りのネックレスにシャネルの口紅を纏い、前日のプレ販売で購入していたペンライトとうちわをずだ袋でカモフラージュしました。わたしはわたしの行いうるかぎりの最善を尽くし、気が遠くなるような数のオタクどもに呑まれ、狭苦しい座席にキソクタダシクきっちりと詰め込まれました。もっともそんな急ごしらえの装備など、生身のアイドルを前にしてはむなしいことに過ぎませんでしたが。

 

あまり性能の良くない双眼鏡で目的のかれを捉えたとき、わたしはたちまち知ってしまったのです。裕翔りんに肉体があることを、その肉体が生命を宿しているのだということを。否応無くその眼前の事実を、いままでずっと見て見ぬふりをしてきたその不可逆の事実を、理解させられてしまったのです。裕翔りんは、生きていました。24歳の男性がそこに在りました。聖典(神の神たる所以を述べたもの)を読むつもりで臨んだ場で、思いがけなく出あってしまった身体性へのショックゆえか、それとももともとの意識薄弱のせいか、どうもコンサートの記憶があいまいすぎていて、たった2日前のできごととは思えないほどです。

その霞のような時空間を内在化しようと矮小な頭を捻り、どうにか浮かびあがった最良の解は、「なるほどコンサートとはすなわち聖体拝領のための場ではないか。」という、良い歳をした大人の結論にしては、ほとんど悪ふざけのような厚顔無恥の思いつきでした。聖体拝領というのはキリスト教のミサで行われる儀式であり、贖い主イエス=キリストの肉たるパンと、血たるワインを信徒が口にすることによって、彼の犠牲と栄光に感謝するというものです(かつてほんのちょっと齧っただけの知識を漫然と披露)。

正しくキリスト教の信徒であられるかたにとっては噴飯もののこじつけで恐縮ですが、わたしがHey!Say!JUMPのコンサートにおいて行っていたこととは、まさしくこの聖体拝領ではありませんか!歌い、踊り、ドラムを叩き、ファンサをし、メンバーとじゃれ合い、惜しみなく笑顔をふりまく裕翔りんを、野鳥の会ごっこで追いかけ回すことは、裕翔りんの肉体を食らうことと同等です。そしてその行為によって、わたしは中島裕翔りんというアイドルの秘跡を与えられ、その輝きと翳りを尊び、また同時に、アイドルオタクの罪悪をあらためて心に刻むのです。贖い主たるアイドルがその肉体と生命を尽くして信徒たるオタクどもの罪を赦し、それぞれの人生を祝福してくれていることに感謝する儀式、それこそがアイドルのコンサートの本質であったのです。

さて、聖体拝領という儀式と、宗教画の鑑賞のあいだには、一見大きな隔たりがあるように思われますが、少なくともわたしの中ではそれら両者がむしろ同質なものであると、横暴にも結論づけないではいられません。繰り返すとわたしは信仰心がかけらもないためにこのようなことが言えるのですが、アイドルにとっては肉体もまたメディアにちがいないのです。肉体=聖体を媒介とした裕翔りんのイコンを目撃するという意味で、コンサートも茶の間活動もたいした差異はなく(むろん現場がオタクにとって特別な意義を持っていることは否定できませんが)、すべては引きこもりの茶の間がムクムクと膨らませていた誇大妄想にすぎませんでした。なぜなら、裕翔りんの肉体はほとばしるほど鮮烈に、くるおしいほど静謐に、このうえなく美しかったからです。裕翔りんの肉体は、わたしが自宅に居ながらにして幾度も出あってきた裕翔りんのままに、高雅で、清廉で、可憐で、崇高でありました。裕翔りんはその美しさをもってして、欲望ひしめくオタクどもの合間をなんども愛らしく軽やかに通り過ぎました。

ですから、これほどショッキングな3時間を経て、裕翔りんの身体性を認めてなお、わたしはいままでと同じ祈りをこれからも繰り返すことができます。それは(去年のお誕生日のブログで変化を予告したのにもかかわらず)、裕翔りんのことを好きになったときからずっと変わらない祈りです。裕翔りんがますます美しく、慕わしくなりなさることを、より多くの人からの愛を得、より深い優しさに満たされることを。神さまでもなく聖典でもなく、肉体を含めたあらゆるメディアに表出する裕翔りんの御姿、そのものに祈ります。

 

――まったく我ながら論理が破綻しているどころか、一体なにを意図して言おうとしているのか見失っているこの恥知らずぶり、ともかく正気でないことだけは確かなようですが。そのわけもわからぬ乱痴気騒ぎがまた倒錯的に楽しいので、結局のところ、わたしもジャニーズ現場の魔力に取り憑かれてしまった、それだけのことなのです。高みの見物を決め込んでいた茶の間が、事実と結論を繋ぐだけの長大な屁理屈をこねて、気の遠くなるような数のオタクどもの一員として迎え入れられるべき準備を整えた、ただそれだけのことだったのです。ようするに「ぶっちゃけ有頂天な日々送ってる」し、「時が経っても決して忘れないようにこの瞳でスクリーンショットしたい」し、しまいには「君にやっとたどり着いたスウィートアンサー(吐息多め)」というわけです。

あとは、これがきわめて困難な課題であるのですが、何度コンサートを見に行っても、かれのイコンをかれ自身だと見誤らないよう、オタクとしての研鑽を積まなければなりません。いやあるいはその前に、当選を呼び寄せるオタクとしての強運を身につけるべきなのでしょうか。オタク道とは果てなくままならぬものです。

死とアイドル

月曜日

私は帰宅するなりグースカと眠った。別段疲れていたわけでもないのだがたまらなく眠たかった。携帯の着信音で目が覚めた。午後9時。母は静かに、母方の祖母が亡くなったと告げた。寝ぼけた頭で「あら、そうなんだ」と返した。私は喪服を持っていないから、スーツで代用するという話をした。
電話を切り、手癖でツイッターを開いた。荒れていた。ハロー!プロジェクトの新体制についての動画が上がっていた。すぐに見た。カントリー・ガールズが本当に解体されてしまうのだという事実も、Juice=Juiceがオリジナルメンバーでなくなる衝撃も、森戸さんと譜久村さんの繊細な緊張感も。なにもかものやるせなさに唖然とした。アンジュルムのファンをやっている自分としては、あいあいを元のメンバーのままで待っていられないことが口惜しかった。それでもあやちょの神々しさすらある慈愛に包まれて、絶望はしなかった。衝動的な物言いを制御できる程度にはハローとの距離があった。
寝ぼけていたとはいえ、母に「あら、そうなんだ」などと言ってしまったことを後悔し始めていた。スマホで喪服について検索し、やはり新しく購入することにした。値段の相場を調べて顔が青ざめた。
 
火曜日
仕事終わりに汗だくで百貨店へ駆け込む。催事場でバーゲンをやっているとのことだったが、午後6時で終了していた。二軒目で勇気を振り絞りフォーマルウェアの売り場に入る。破滅的なコミュ障ゆえひとりで買い物をするのが本当に本当に苦手だ。増して喪服の良し悪しなど到底わからぬ。二着ぽっちを試着し、高い方は細すぎてパツパツだったので、6万ほどのアンサンブルと1万のバッグを購入。6万!この真っ黒なだけの服に6万!ボーナスが近くて助かった。店員と話すのもしどろもどろに、そそくさと帰宅。桃子さんのラストコンサートのライブビューイングにけないかもしれない、ということにやっと思い至る。
 
水曜日
テレ東音楽祭のためそそくさと帰宅。堂本の剛さんが一週間入院というニュースのほかは、極めて平和的に進行された。大型音楽番組になると、やはりベテラン勢の強みが光る。V6おじさんたちの容赦のないカッコよさに殴られた。SMAP解散後の世界で、中年アイドルたちはいったいどこへゴールを目指すのだろう。男性アイドルの終末のモデルケースを誰が作るのだろう。ジャニーズファン目下の懸念事案が改めて過る。
 
木曜日
どうやら桃子さんのライブビューイングに行くことができるだろうという見通しが立つ。ハロステを見るなどして、駆け込みで研鑽を積むつもりであったがたちまち寝落ちする。
 
金曜日
時間休を取得している私に先輩が「今からおばあちゃん家に行くの?」と心配してくださったが、「いいえ、ももちのライブを見てきます」と宣言してそそくさと職場を出る。
桃子さんのラストコンサートは完璧だった。無論、アイドルというのは完璧なだけが美しいものではない。誰もが承知している。それでも桃子さんは完璧を目指し、そして見事なまでに達成した。それを可能にしたのは桃子さん自身の輝かしく逞ましい、ダイヤモンドの如き意志であることは言うまでもないが、カントリー・ガールズのメンバーたちの献身ぶりは見事であった。カントリー・ガールズという場の愛と幸福の純度が高すぎてくらくらした。なんとなく勝手に、ももちイズムという言葉が独り歩きしているように感じていたが決してそうではない。カントリー・ガールズで、桃子さんの慈愛を受けて育った者にしか宿せない精神がたしかに彼女たちのなかに遺っていた。
ターミネーター2のラストシーンを思わせる幕引きで、自らの小指を折ることによって、桃子さんはアイドル嗣永桃子をまさに葬り去った。おしなべてアイドルのラストコンサートというものは葬列と同義であるが、桃子さんの最期はそれをいっそう強く印象付けた。ひとりの偉大なアイドルが死んだ。
私はといえば救いようがないことに、アイドルの世界に対して余所者で居なければならないという決意をさらに固くしていた。救いようがないほど臆病な人間なのだ。心を尽くして愛したアイドルがいつか死んでしまったときのことを想像すると、それだけで張り裂けそうに痛いのだ。それならば初めから好きになりすぎないほうが良いのだ。私はその方法を知っている。
 
土曜日
祖母の葬儀に出た。通夜も省略した、近しい親族だけの葬儀だった。本当に唐突な死だった。一人暮らしで家のことは全部自分でやっていた。誰よりも元気で足腰が強く、80を超えてもグアムでスキューバダイビングをするなどの破天荒ぶり。とびきり明るく矍鑠としていて、大雑把かつ几帳面だった。料理がとびきり上手で、どんなものも自己流においしく作ってくれた。合唱、ピアノ、茶道、華道、書道となんでも並大抵でない腕前だった。
たっぷりの花で飾られた祭壇を見て、なぜだかSMAPの最期の光景を重ねてしまう。SMAPの死は私たちアイドルファンに絶望をもたらした。しかしSMAPが死んでも、彼らの与えてくれたものが虚無になるわけではないということを、今となっては無条件に信じている。死の結末によって人生の価値を定めてはならない、という考えを心にうかべた。自宅で倒れているのを発見された祖母は実際のところ孤独死であったわけだが、だからといって祖母の人生を哀れなものだなんて言えるはずもない。祖母は幸福であった。だから私は必要以上に悲しむことはしなかった。ただ、祖母は苦しんだのだろうかと思うと涙が流れた。
従姉が自宅からハムスターを連れてきていた。あまりにかわいく愛おしいので飼いたいと思ったが、きっと飼うことはない。つくづく救いようがない。
 
日曜日
形見分けをした。仕立の良い着物類は全て並べるとまるで呉服店のようであったし、何度も賞を受けた緻密な書作品は装丁からこだわって美しいものばかりで、祖母の心豊かな生活ぶりに圧倒されるばかりだった。そしてそれらの品はもちろんのこと、食器やインテリアや果ては食べかけの食品の類に関してまで、なんでも競りにかけられ分配された。孫の中では祖母と最も疎遠であった私はその光景をぼうやり見ていたが、母の勧めで帯を一本(着物は背丈が合わなかった)、イヤリングを二組、シャネルのNo.5の小さな瓶、数珠などを得た。私以外の誰もが祖母の遺品をそばに置いておきたがった。それはひとえに祖母の人徳ゆえだった。
それでも、どうにもならないこともある。一人暮らしの祖母が亡くなったということは、祖母の家に暮らす人がいなくなったということだ。家をどうするか未だ決まっていないが、いずれにせよ取り壊さなければならないことは確実だった。実家をなくした母や、誰よりも祖母と近しくしていた兄の、茫然とした表情を見た。ただ物質的な家がなくなるということだけでなく、関東と中部と近畿と中国と、離れて暮らす親類たちの集まる空間と口実が、すっかり失われてしまうのである。
カントリー・ガールズの解体のことを想う。アイドル嗣永桃子の死とともに、カントリー・ガールズはほとんど決定的に失われてしまった。それも仕方なしにというわけでなく、大きな力の干渉によって無理に奪われてしまったのである。ひたむきな少女たちにとってなんと残酷な仕打ちだろう。どこへ居ても何年経っても、彼女たち5人にとって還るべき家はたったひとつだけだというのに。完璧な桃子さんの唯一にして最大の誤算であった。
帰阪し、ずっと心待ちにしていた関西ジャニーズJrのラジオを聴いた。大晴くんと晴太郎の初ラジオ。2人と道枝くんの会話はあまりに若くて、痛々しいほどにまぶしかった。でもそのきらめきだけでアイドルは生きてゆけないのだと、彼ら自身も知っている。関西ジャニーズJrは常に死を意識せざるをえない集団だ。こうして彼らの与える幸福に浸っている間にも、自分がいかに死ぬかということを考えている子が居るのだろう。
結局のところどんな屁理屈をこねたって、死に際が全てではないと悟っていたって、誰もがきっとすべて綺麗に死にたいと願っている。どうしようもなく。無謀に。願っているのに、それを完遂できるアイドルは、人間は、きっと宇宙のどこにも見当たらない。

魂ひとつで/田村芽実ちゃん卒業公演ライブビューイングレポート

 

1年半前から突然アイドルにはまり普段はジャニーズ中心でハロプロデビュー組に名前のわからない子がいて生で見たことあるのはリリイベ一度だけの超絶にわか茶の間ファン(20代喪女)がはじめてのハロプロライブビューイングにぼっち参戦してきたよの巻。

ちなみに初めて行ったリリイベはこないだの「次々続々/糸島Distance/恋ならとっくに始まってる」だし、ジャニーズ中心と言いながらジャニーズのコンサートには行ったことがない、正真正銘純粋培養の在宅ファンです。

 

わたしをアイドルの世界に導いてくれたBerryz工房が活動休止してからというもの、その心の穴を愛らしい笑顔とキレまくったパフォーマンスで満たしてくれた田村芽実ちゃんの卒業コンサートということで、なんとか時間休をもぎとりライブビューイング会場に駆けつけました。

ものすごいどうでもいい話なんですけど会場の映画館がすごいシャレオツなビルディングに入っていて、待ち時間中所在なげに右往左往するオタクたちが愛おしく。まあそんな中でもどうやら座れるカフェがあったのでそこで開演15分前くらいまで時間をつぶして入場したんですけれども、聴こえてくる「ネンネンネンネネンネンネン……」というゆかいなフレーズ。オープニングアクトのことすっかり忘れてたっていうか初めてだからしらねーよ!

ちなみに座席なんですけども遅れて取ったせいで前から4列目の通路側でかなり見上げる状態。観客は7割くらいペンライト持ってきてて、3〜4割くらい女性だったかな。ライブビューイングすっごい良くて自分に向いてるなと思いました。基本地蔵スタイルだし、コールもあまりわからないし、なにしろ目が悪くて現場だとちっとも見えないし、ひとりの動きをずっと見ていたいというよりは箱推しだし。かといってDVDとは違ってリアルタイムだし、大画面と音響でドキュメンタリー映画を見ているような気分になりました。会場のおたくたちはペンライト振りは完璧にやってたんですけどコールとかはほとんど聞こえませんでした。わかる曲ではささやかながらコールもしてみたいという面倒なタイプの地蔵なのでその点ではすこし寂しかったかな。

 

そんな前置きはさておき、厳かにはじまるオープニング映像。とにかくこの映像のセンスが良い。あまりいろいろなアイドルを見てきたわけではありませんが、こんなにクオリティーの高い、それでいてメンバー紹介としても申し分のないオープニング映像ははじめて見ました。水面に絵具を垂らし、メンバーが思い思いのマーブル模様を描いていくようすが幻想的に映し出されます。最後にめいめいがそのマーブル模様を紙にうつしとり、その紙からぽたぽたと水滴が垂れた先には、ANGERMEの文字が浮かび上がります。そして強い逆行のなかメンバーが悠々とステージに現れ、レーザーと電子音によるスタイリッシュな演出とともにリフトアップ、そして最新曲「次々続々」、壮大なロックサウンドの「ドンデンガエシ」。この一連の流れのなんと芸術的なことか!一部の隙なく練り上げられた構成に、息をのむほど圧倒されます。それなのに、全員、ひとりのこらず、その世界観に負けていないのです。誰が映っても余すところなくかっこよくて、かわいらしくて、憂いも悲しみも飛び越えた、言いようのない感動に襲われます。ハロプロのコンサート映像を見るといつも思うのですが、愛らしい女の子たちが笑顔で(活き活きとした表情で)歌い踊っているさまを見るだけで、どうしてこんなに胸が締めつけられるほどの切なさと喜びが湧きあがってくるのでしょう。

糸島Distance」ではお衣装がぱっかり割れてまたすてきなお衣装。もっぱらの評判ですがほんとうにアンジュルムのお衣装はすてきです。担当スタッフさんの技術、事務所内での注目度はもちろんあるでしょうが、なによりオープニング映像も含め、リーダーあやちょの卓越した審美眼が大きく貢献しているに違いありません。その後3曲はベストアルバム特典曲。わたしは初回B盤を購入していたので、「汗かいてカルナバル」「マリオネット37℃」の良曲っぷりは存じておりましたが、なんといってもこのライブでの初見で衝撃的だったのが「カクゴして!」というとびっきりのキラーチューン!スマイレージ的なハイパーキュートポップチューンの流れをくみながら、アンジュルムらしい挑発的な女の子像も併せ持っている最高さ!ぜひライブの定番曲になってほしいです。

続けてスマイレージ曲のターン。なにより盛り上がったのは「プリーズ ミニスカ ポストウーマン!」。バックにはMVも流れて、幼いめいめいにきゅんきゅんしながら、なんてすてきな女性になったんだろうと感激しきり。というかオタクの皆さんにはほんとうに今更な話なんですけど、スマイレージ初期曲はライブがとりわけ楽しい!「夢見る15歳」「有頂天LOVE」なんかは映画館の音圧が良く効いて、ライブビューイングに来てほんとうに良かったなと思いました。

そしてめいめいと3、4期のプリティーで笑顔いっぱいのコーナー。アンジュルムがすごくお得なグループだなと思うのは、改名以降は力強くてカッコイイ路線に統一されているんですけれど、こうしてスマイレージのカワイイ名曲たちも引き継いでいるところ。3、4期メンバーが王道アイドルらしく歌って踊る姿も見ることができてすごく嬉しいのです。ぎゅっとくっついて楽しそうにはしゃぎながら歌う5人を見てもう既に決壊寸前。のところで初期2期の「スマイルファンジー」がきて、その神々しさ、尊さに逆に涙が引っ込みました。荘厳で雄大なスケールの世界観は、まさに田村芽実というアイドルにしか成しえないすばらしいステージでした。そして花音ちゃんの卒コンでも感動を呼んだ「交差点」。ここできてしまうの早くない?!と動揺しつつ、花音ちゃんのときにも思いましたけれど、実にアンジュルムメンバーの卒業にふさわしい詞。メンバーが涙するなか、とびっきりの笑顔でいるめいめいを見て、ついに涙腺崩壊。朦朧としながらエモに浸っていると、めいめいの決然とした台詞からの「恋ならとっくに始まってる」、痺れました。つんくさんはほんとうに最高の曲をプレゼントしてくれましたね。"私もどうなってもいいみたい"なんて好きなアイドルに歌われたら、そりゃあ、心がぐっちゃぐちゃになったって、笑顔で送りださなきゃなって思わずにいられない。

アメリカのMCは彼女たちらしく愉快で、きっとずーっと友達でいてくれるんだろうなって、ちっとも寂しさを感じさせてくれないところが大好き。続く「私、ちょいとかわいい裏番長」は在宅にとってあこがれの曲!3期の煽りも良かったけれど、最後にお着替えの終わっためいめいが躍り出てきてそのドスの効いた声で場をぐっとさらっていく爽快感といったら!花音ちゃん、めいめいがいなくなって、この曲はどう歌い継がれていくのか楽しみ。その後はアンジュルムのシングル曲の怒涛のメドレー。「大器晩成」はやっぱり会場みんなの心をひとつにしてくれる名曲で、この曲があるかぎりアンジュルムは大丈夫だな、と確信できます。そして多幸感のシャワーの降り注ぐ「スキちゃん」。このあたりはもういろんな感情が駆け巡って意識が朦朧としていましたが、めいめいとあやちょのとびっきりの笑顔がぼんやりと記憶に残っています。メンバーが退場してからは、一面の紫ペンライトの海でめいめいコール。切実にめいめいを呼び続けるオタクたちに、わたしも思わず声を張り上げました。

次に現れためいめいは、濃いオレンジ色に白い水玉のレトロなドレスに、白いリボンのついた麦わらの帽子。とってもかわいくて素敵でした。今まで見かけたことのある卒業ドレスのなかでもひときわセンスが良くて、めいめいらしさがぎゅっと詰まったお衣装でした。そのお衣装で「自転車チリリン」を歌う、いや、演じてみせるめいめい。お手紙もとっても明るくて、のびやかで、たくましくて、かわいらしくて。明日からのことなんて誰もわからないのに、不安であたりまえなのに、「約束させてください」と堂々宣言するめいめいは、ほんとうに意志の強い女の子、わたしの大好きな戦う女の子そのものでした。めいめいは自分のことをなにもできない小さな存在だというけれど、そんないたいけな肉体に魂ひとつ宿して戦える女の子は、世界じゅう探したってそんなにたくさんはいないんだよ。

最後のあいさつで、メンバーがみんな次々に涙してしまって、めいめいがどれだけ愛されたひとだったかというのを実感しました。すばらしい美脚の映えるパンツスタイルに着替えためいめいは、「旅立ちの春がきた」「友よ」でもいつも通り研ぎ澄まされ冴えわたっていて、ちっともしんみりすることなく、軽やかにさわやかに巣立っていきました。わたしにとってBerryz工房のラストコンサートはひとつの聖典でしたが、思いっきり別れを惜しんで泣かせてくれるラストもあれば、こうして笑顔のままに終えてくれるラストもあるのだなあ。最後にひとり出てきてくれたときにまで誠実にまっすぐに届けてくれためいめいの言葉は、喪失感以上にわたしたちを勇気づけてくれました。類稀なる鮮烈な才能と、ほとばしるばかりの情熱を持った、ひとりの偉大なアイドルの軌跡の片鱗を、そして彼女を擁したグループのひとつの巨大な完成形を、こうして感じることができて心の底から幸福でした。

 

終演後は目を血走らせながらも楽しさの余韻に口角が上がってしまう不気味な顔面をサラリーマンたちに曝しながらの帰宅でした。語彙が貧相なレポートでお恥ずかしながら、メンバーひとりひとりがほんとうに魅力的で書きたいことがいっぱいあるので、最後にざっと連ねて終わりにしたいと思います。

 

 

○かみこ(神國料萌衣ちゃん)

メレンゲのお菓子のように甘くて、サファイアのように艶やかで、雛菊のように可憐な、かわいいかわいいかみこ。彗星のようにあらわれたあなたの愛らしさはわたしたちをたちまち夢中にさせました。それはかみこがかわいいだけではなくて、とても努力家でみるみるうちに成長しているのが見えるからです。花音ちゃんの不在という大きな穴を、新人の女の子に背負わせるのはあまりに酷ではないかと思われましたが、武道館ではますます歌に安定感が出ていて、「これからが楽しみ」なんて言葉をとっくに超えていました。かみこのほっぺぷにぷにしたいシンドローム

 

○りかこ(佐々木莉佳子ちゃん)

最後の挨拶のとき、泣かないと決めたりかこは、顔をこれでもかっていうくらいくしゃくしゃにして、何度も何度もくしゃくしゃにして、おっきな目をたくさんぱちぱちして、キュートな唇をへの字にして、なんとか涙の墜落をこらえました。そのおかしくって切なくって愛おしいことといったら。いつもりかこの華やかで完成された存在感には心ときめいてばかりですが、そんな特別な女の子のこんないじらしいところを見て、好きにならずにいられるでしょうか。

 

○あいあい(相川茉穂ちゃん)

今回の公演で、なんだか雰囲気が違うな?というかかわいくなった!チャーミングになった!とおどろいたのがあいあい。もともときれいなお顔だちなのはもちろんだけれど、なんだろう、表情なのかなあ。なかでもバレエのシーンはハツラツとしていて素敵でしたし、糸島のお衣装がとっても似合っていて、あいあいの魅力が少しずつ外側へと発現しているように感じます。交差点の「不器用な人だね 不安もあるだろう」という歌詞で喉を詰まらせるあいあいの手を、めいめいが優しく握っていて、胸がぎゅうぎゅうしました。

 

○むろたん(室田瑞希ちゃん)

「田村さんのストイックな部分とか、パフォーマンスとか、わたしが受け継ぎたいです!」と言ってくれたむろたん。そうです、みんながそう信じています。むろたんにはそう宣言できるほどの力があるとみんなわかっています。でもね、むろたん、わかっているだろうけれど、そんなに気負わなくて大丈夫だよ。スマイレージの音色を今に繋ぎ続けているのがあやちょだとしたら、アンジュルムの音色を作っているのは間違いなくむろたんです。むろたんがむろたんらしくのびのびと、生き生きと表現できる未来に期待します。

 

○りなぷー(勝田里奈ちゃん)

変わらず省エネ、クールでのんびりやなりなぷー。だからこそ、武道館で感情を露わにする姿に驚き、感動しました。静かに目を濡らすりなぷー、楽しそうに満面の笑顔のりなぷー、とっても素敵でした。でもさすが、天才的なMCのおもしろさには、彼女の聡明さをいつも感じます。ブログに綴られた「今だから言えるけど、私達が認めてもらえるにはちょっと時間がかかったよね。」という言葉の重さ。わたしはその歴史を共有することができなかったけれども、どうかアメリカの尊い関係性が永久に続きますように。

 

○タケちゃん(竹内朱莉ちゃん)

リリイベで本物のアイドルを初めて目の当たりにして、もっとも魅了されたのがタケちゃん。もちろんタケちゃんのスキルの高さは重々承知しているつもりでしたけど、生のタケちゃんを見て自分の世界の小ささを知りました。タケちゃんは最近めきめき女性らしくなって、並行的にどんどんかっこよくなっていますが、中盤のヘソ出し衣装で見えたお腹についニッコリ。タケちゃんとめいめいが、実はお互いライバルだと思っていたことを告白して、驚いていたのはメンバーだけでした。でもそれをあえて口にしてくれることが、とても熱くて、切なくて、嬉しかった。ふたりの誇り高いアイドル魂が、無言のうちに競い合って磨かれたパフォーマンスが、きっとアンジュルムをここまで押し上げてきたから。ハロプロにシンメ文化があったなら、彼女らは伝説の二人になったろうな。

 

○かななん(中西香菜ちゃん)

みんなとっくに気がついてることだろうけれど、かななんほんとうにきれいになった。ハロプロの子たちを見ていて、女の子って18歳から19歳くらいの間にぐっとお顔だちが完成されるのだなあと思っているのだけれど、かななんはまさにそう。そこに表現者としての自信も加わって、映るたびにはっとするほどドラマティックなのだ。グループの中のポジションも年長者らしく、涙を浮かべながらも最後まで凛として、でもかななんらしいほほえみの温かさでいらっしゃいました。めいめいが卒業して、かななんの低音はより重要度を増していくんじゃないかなあと思っています。

 

○あやちょ(和田彩花さん)

思考回路はショートしまくっていたリリイベ握手会直後、脳ミソに残っていたたったひとつの映像は、宇宙をはらんだようにきらめくあやちょの瞳でした。ほんとうは同じ美術史学徒として「あやちょはドミニク・アングルの作品のように完璧に美しいです!」などの気のきいた言葉をかけようと思っていたのに、その静かながらも溢れんばかりの情熱を宿した瞳に、たちまちすべて吸い込まれてしまったのです。あやちょの持つ芸術性と高い理想は、いまやアンジュルム全体の精神として、メンバーひとりひとりの体内を流れています。すっかり初期とはメンバーもグループ名も変わってしまったアンジュルムが、スマイレージの曲を歌い継いでいくことができるのも、きっとそのおかげです。個性的なメンバーたちを引き連れてそのままどこまでも、遠い遠い地平の果てまで、突き抜けていってほしい。それができるひとだと、信頼してやみません。

 

○めいめい(田村芽実ちゃん)

ツイッターのログを見てみると、わたしが初めてスマイレージを見たのは、2014年12月3日のこと。それは「嗚呼すすきの」のMVで、めいめいのことは、なんだかお顔も歌いかたもアクの強い子だなあ、という印象を持った記憶がある。直後17日にアンジュルムに改名。1月7日にはめいめいが一番気になるとのツイート。まもなく「大器晩成」MV公開。我ながらすごいタイミングで入っていったものだ。

めいめいのダンスと歌が大好きです。「ヤッタルチャン」「ええか!?」のめいめいの存在感に痺れて、そのパフォーマンスの鋭さでもっていつも何かと戦っているような気の強さに憧れました。アンジュルムになってからは、新たに目指していく方向性のなかでますます存在感を増し、類を見ないタイプのアイドルとして花開いていました。だからこそ、卒業の発表を聞いたときには衝撃だったし、いろんな理屈を抜きにしても、なにより寂しかった。もっともっとアイドルとしてのめいめいの快進撃を見ていたかったから。新曲が出るたびに、めいめい今回はどんな新しい表現を見せてくれるのだろうとわくわくしていた、その期待をめいめいはいつも飛び越えてくれた、そんなすばらしい体験ももう二度とできなくなってしまうなんて。

だから慌ててリリイベを見に行って、初めてでぼっち参戦なのに無茶しやがって一日ぶっ通しで見たんですけれど、アンジュルムというグループの未来には輝かしいものしか見えませんでしたし、そんななかで迎えた卒コンは、やっぱりわたしのちっぽけな期待なんて掻き消してしまうくらいに、すばらしく魅力的なものでした。「ああ、めいめいの選択はこれ以上ないくらいに正しいのだ」と、不覚にも納得してしまったのです。

わたしが初めて見たハロプロ卒業コンサート道重さゆみさんのそれで、道重さんがあのとても美しいばらのドレスをお召しになっているのを見て、「女の子のアイドルが卒業するときのお衣装は、世界でいちばんきれいなお姫さまになるためのものなのだ」と思いました。花音ちゃんの卒業ドレスを見たときも、おなじことを思いました。けれど、めいめいのあのすばらしくすてきな水玉のドレスは、めいめいがお姫さまになるためのものではありませんでした。めいめいはいつだって、わたしたちの想像の向こう側に、そのすべての魂をかけて走ってゆくひと。めいめいのドレスは、めいめいが世界でいちばんのミュージカル女優さんになるための、めいめいが未来へ向かって飛び立ってゆくための、めいめいの大いなる夢のためのお衣装だったのでした。

 

もう止めたりできないよ、めいめい、いってらっしゃい。

 

ジャニーズアイドルに歌ってほしいあの高樹詞この高樹節~堀込高樹作詞トニセン曲「不惑」発表に寄せて~

 

とんでもないニュースが飛び込んできた。

V6新作、トニセン曲はKIRINJI堀込高樹が作詞の「不惑」 - 音楽ナタリー

 

あの高樹が、男性アイドルの、ジャニーズの、V6の、トニセンの作詞をやるだって???!!!?!?!?!?!?!!?

 

神はわたしをお見捨てにならなかった!

生きているうちにこのような恵みにあずかることができようとは。

なんたる幸福!なんたる奇跡!

わたしはスマホを強く握りしめながら、事務所だとか、レーベルだとか、とにかくわたしの知りえぬ大いなる力に感謝した。

 

熱心でもないが信仰といえるほどの強さで、わたしは堀込高樹の作る音楽を愛している。

堀込高樹は1996年から2013年まで弟・堀込泰行キリンジとして活動した。現在はKIRINJIと改め6人組バンドを結成している。以下は兄弟時代の楽曲。

www.youtube.com

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多様な音楽性を見せる高樹の作風をおそれおおくもひとことで表すとするならば、「偏屈」である。

わたしはとりわけ大学時代、キリンジばかり聴いていた。英雄的でなく、幻想的でないひねくれた恍惚は、当時のわたしの求める最上の音楽であった。

しかしまもなく弟・ヤスの脱退が発表され、埋められぬ寂しさを抱えつつネットを徘徊していたわたしは、NONA REEVESの名前からこのインタビューにたどり着くことになる。

V6「kEEP oN.」西寺郷太&corin.インタビュー (1/4) - 音楽ナタリー Power Push

Sexy.Honey.Bunny!」「kEEP oN.」を手がけた「にしこりコンビ」。V6再ブレイクの立役者として、この二人の名前を知らないファンはいないだろう。

この記事そのものがアイドル音楽への愛に満ちた名インタビューであるが、わたしが驚いたのは冒頭で西寺さんが語っているこの箇所である。

そもそもイノッチってキリンジとかTRICERATOPSとかノーナとか、ま、あえて言うけど“通”が聴くような音楽にものすごく詳しくて。

ほう、と興味を持ったわたしはセクバニを聴いて度肝を抜かれ、キーポンの奇曲っぷりに混乱し、イノッチ=井ノ原快彦=あさイチのアナウンサーだと思っていた人、ということに気づいてさらに動揺した。

そのうえ追い打ちをかけたのは、西寺さんのラジオに井ノ原さんがゲスト出演した際に披露された弾き語りである。

なんという上質な歌声!なんという繊細な技巧!このように品の良い歌唱をするジャニーズがこの世に存在したとは。しかも、あの「あさイチの素朴な顔の人」が!(各方面にお詫びします。)

どうにもアイドル歌唱に苦手意識の強かったわたしが、ものの見事に心臓をブチ抜かれてしまった瞬間であった。

このことがきっかけでわたしは不用意にもジャニーズの岸辺にうっかり近寄ってしまい、果てにはメジャーアイドルという大海にぽうんと投げ出されてしまうことになったのである。

 

ところで、これまでに高樹とジャニーズに全く接点がなかったわけではない。

高樹は過去に2度、SMAPに作曲提供しており、『BIRDMAN』に収録の「idea」、そして『S map』に収録の「愛の灯 〜君とメリークリスマス〜」がそれである。

両曲ともにファンが聴けば「めっ高樹~~~!!!」と叫びたくなることうけあいの複雑怪奇なメロディーラインが特徴である。

そのせいか(特に後者は)やたら木村さんのソロパートが目立ち、また吾郎ちゃんのダンスはたいへん窮屈そうな仕上がりとなっている。(なおわたしは吾郎ちゃんのダンスが大大大好き。)

残念ながら作詞は手がけていないであろうが無理もない、絶頂期のSMAPが歌うにはあのころの高樹詞は不穏すぎた。

この2曲で高樹はメジャーアイドルへの楽曲提供に限界を感じたのであろうか、その後ジャニーズとの縁は途絶えてしまった。

またどこかしらのインタビュー記事で、インタビュアーが楽曲提供について水を向けたものの、アイドル楽曲との相性の悪さを口にしていたこともあった。

 

まあそんなわけで、盲目的な高樹信者であり、V6と井ノ原快彦をジャニーズ音楽の入り口としたわたしが、今回のことに乱舞しないわけがない。

半ば諦めの気持ちでいたことが、ついに実現した!しかも今回は作詞提供、高樹の男性アイドル観を見ることのできる初めての機会なのである。

2016年5月9日現在、わたしたちが知りうるのは「不惑」という曲タイトルのみであるが、もう、これだけで高樹ファンは垂涎ものである。

不惑」!ジャニーズアイドルの楽曲で「不惑」って!もう最高!既に最高!高樹最高!という狂いっぷり。

その溢れんばかりの「高樹感」を受けとめ、自分のものとして昇華しきれるジャニーズアイドルなんて、井ノ原快彦を擁するトニセンのほかにはないのである。

 

と「不惑」への期待をはちきれんばかりに抱え込んでいる現在なのであるが、ここまではあくまで前置き。長々とお待たせいたしました。

この記事でやりたいのは要するに、大好きなジャニーズに歌ってほしい大好きな高樹詞はこれだ!!!という安易な妄想大会である。

この妄想はジャニーズにはまった当初からわたしの脳内を占有していたが、思ったより早く絶好の機会が訪れてしまったため、ここいらで一丁暴露大会を催してしまおうという趣向だ。

そのなかで高樹詞の世界観を端的に言い表してしまうことには抵抗があるのだけれども、そんなみみっちいことをほざいていては紹介のしようがないので、どうか主観的な解釈として受け流していただきたい。

誰が楽しいかって、ほかでもなく、わたしが楽しい。

 

 

SMAP 「涙のマネーロンダリング

高樹には珍しくわりとストレートなロック調、で内容は若い女(おそらく水商売)に貢ぐ男の「純愛」の歌。

「欲しいものをあげる 飽きるまで何度も それを『愛ではない』なんて言わせない」とSMAPおじさんたちに歌わせたら、なんという説得力!

「フェイクファーに埋もれた柔らかな頬 守りたいだけさ」という印象的なパートは木村さんにゴージャスに歌唱してほしい。

稲垣吾郎「メスとコスメ」

その昔フィッシュマンズの佐藤さんにソロ曲を作ってもらうこじらせっぷりを発揮していた吾郎ちゃん、きっと高樹曲も歌いこなしてくれるに違いない。

簡単に言ってしまえば再会した元恋人が整形していたみたいな歌なんですけども。

「きっとなればいい 君はなればいい 君のなりたい”本当”になればいい」吾郎ちゃんにぴったりの台詞。

 

TOKIO「繁華街」

(※高樹ではなくヤスの作詞作曲であるとのご指摘がありました。ご不快に思われたかたがた本当に申し訳ございません!恥を知れ!)

古風でムーディーなサウンドに、しっくりと静かなメロディーライン、「珠玉の街」で始まるサビが美しい曲。正直に言います、城島リーダーのイメージです。

「俺は傘を欠いたまま 在るだけの噂を買い占め 夜更けへ挑む」なんていうハードボイルド、リーダーにぴったりとしか言いようがない。

 

▼V6「都市鉱山

奇曲まみれのキリンジのなかでもとりわけ珍奇な一曲。

ライブではテンション爆上げ曲。ダンス映えもしそうだし、これを表現できるのはキーポンを我が物としたV6兄さんしか考えられない。

高樹史上最高にキレた歌詞「いらなくなったPCおくれよ はずかしい画像は消したか?」はぜひ三宅さんに歌ってほしいなあ。

最後の元素記号連呼するところも、アイドル現場でやったらめちゃくちゃ楽しいだろうなあ。ホルミウムタンタル!ランタン イッテルビウム

▼井ノ原快彦「ハピネス」

本事件の中心人物こと井ノ原さんには、既婚者が女という生き物をしずかに哀れむこの歌詞を。ゆったり洒落たサウンドも彼の声質にぴったりかと。

「知るかよ!」「笑わせるなっつうの!」の名フレーズをしっとりと歌い上げてほしいし、「ハピネスはピンクのシャンパンの泡のようなものだと君は信じてるの?」なんて見下してほしい。

 

Kinki Kids「いつも可愛い」

シティ・ポップの寵児ことキンキ先輩がキリンジを歌って楽しくないわけがない。

とはいえ声質の問題でなかなか選曲が難しいが、このゲンズブールふうのねっとりとした曲調はしっくりくるのではないだろうか。ふわふわ甘いメロディーラインにあだめいた歌詞、サビの美しいハモリなどもおあつらえ向きである。

「甘い夢だけ見ていたいね 二人のときは」

 

▼嵐「千年紀末に降る雪は」

これは以前からかなり推してる組み合わせ。サンタクロース=与える人の孤独を見つめる、高樹の詞のなかでも文学性の高いクリスマス・ソング

「恋人はサンタクロース 意外と背は低い」「『ごらん、神々を祭りあげた歌も、貶める言葉も今は尽きた。』」「君が待つのは世界の良い子の手紙 君の暖炉の火を守る人はいない」なんて、今やアイドル界において不動の地位を得た嵐さんと重ね合わせることで、またこの詞の奥行きが増すように思う。

 

タッキー&翼「エトワール」

代表的な曲調がキリンジとかけ離れているために選曲が難しいがこの曲で。キリンジ初期のプロデューサーである冨田恵一氏のアルバムに収録されている。

タイトル通りバレリーナを主題とし、ストリングスのやや大仰なアレンジ。

「愛を囁きあうパ・ド・ドゥ踊れ」「影さえも裁ち切るピルエット回れ」なんて歌詞はどこかトンチキさもあって、滝翼の得意分野ではなかろうか。

 

▼NEWS「ブラインドタッチの織姫」

実際のファン層はもうすこし若いのかもしれないが、NEWSさん自身(特にコヤシゲ)に何故だかOL感が漂っているので、この選曲。

「善男善女が競う恋の技 君は腕だめしに気遅れて…」と寄り添っておきながら、サビで軽率にチューしようとするどうしようもないチャラさ。いっぽうで「この星は青くて丸い屑籠」なんてマクロ目線が入るのはアイドルソングみがあって楽しい。

シゲアキ先生もキリンジ聴いてらっしゃるんですよね。好きな曲とか知りたい。

 

関ジャニ∞「奴のシャツ」

高樹自身、若干やりすぎたと反省している程度にやりすぎた歌詞。

「ボタンを掛け違えたまま大人に」なってふらふらと生きているどうしようもない男の歌なのだが、やさぐれ男を歌わせてエイト兄さんの右に出るものはいないであろう。

やさぐれたすばるさんあたりに「姪が歯医者に行くので付き合」ってほしいし、やさぐれた丸山さんあたりに「そうさ遺産があればしばらくしのげる」と呟いてほしいし、やさぐれた大倉さんあたりに「親父の通夜で絡まれ」てほしい。

 

KAT-TUN「悪玉」

一貫してスタイリッシュでかっこいいヒールを演じてきたKAT-TUN、そろそろダサくてかっこわるいヒールも歌ってもらえるんじゃないだろうか。

「ギリギリでいつも生きていたい」とデビューした彼らが「捨て身の奴に負けはしない 守るべきものが俺にはあるんだ」と歌ったらばものすごいカタルシス

それにさ、上田さんはボクシングやってるからな(それが言いたかっただけ)。ちなみに中丸さんの歌声は井ノ原さんと1、2を争うほど高樹詞と相性が良いと思う。

「マイク寄越せ早く!」とわちゃわちゃしあうのも想像できていいね。

田口淳之介イカロスの末裔」

デリカシーがなくてたいへん申し訳ないのだが削れなかった。

脱退を発表する前からずと考えていたんですけれど、キリンジにしては陽気で軽やかな曲調にかわいらしくも皮肉のきいた歌詞が乗っかったこの曲。

あのどうしようもなくふわふわとした微笑みを浮かべながら「キスを見舞うぜベイビー」「林檎が腐ってなければいいね」なんていちいち語尾に♪マークをつけて歌ってほしい。

今となって改めて歌詞を見ると図らずも「これで浮世と暫しのお別れさ」「遠くまで行けるかな 堕ちるすべなら皆心得てる」なんかが刺さる。

 

▼Hey!Say!JUMP「今日も誰かの誕生日」

ライムスターの宇多丸師匠がSMAPに歌ってほしいと言っていたこの曲であるが、この真っ当さとキラキラ感、現在の位置的にはJUMPが歌っても良いのではないだろうか。かわいいかわいいJUMPちゃんたちがお誕生日パーティーを開くMVでよろしく。

あえていうなら「世界は憂鬱 いつでも残酷」は知念さんに、「だけど今夜は最高」は有岡さんに、「あなたが優しく蝋燭を吹き消せば」は薮様に歌ってほしいかな。

▼中島裕翔「わたしの青い空」

裕翔りんを好きになったきっかけって実をいうと、藤井隆さんに声質が似ているなあと思ったところからなわけで、まあわたしの都合の良い耳のせいであって実際はさほど似てないのだけれども、とにかく藤井ちゃんの曲はまるっと裕翔りんに歌ってほしい。

高樹が藤井ちゃんに提供してる曲は4曲(うち1曲は作曲のみ)あって、迷うけれどやっぱりこれかな。裕翔りんならこの素晴らしい曲と素晴らしいMVを、無表情で低体温に再現できるだろう。それはそれは奇妙で愉快でお美しいのだろうなあ。

裕翔りんに「卒業 誕生日 迎えるたび君の値打ち下がるなんて 馬鹿だな」なんて歌われるその想像だけで軽く昇天できる。

▼伊野尾慧「かどわかされて」

これも以前からツイッターでわりとうるさく言っているんですが、サビの「かどわかされた他愛のない審美眼 甘い誘惑 溜息まじり あばずれの毒(プワゾン)」だけでもうめちゃくちゃ伊野尾さん。

伊野尾慧の魅力にかどわかされる人が後を絶たない現在、この曲をなんでもないように、鼻歌みたいに歌ってほしい。

 

Kis-my-Ft2「Golden harvest」

高樹自身が自画自賛するできばえのこの曲、とにかくコード進行とメロディーラインが難解すぎるが、歌詞は比較的ポジティブで爽やか、かつ詩的で美しい。

「明日になったらきっと誰もが君の正しさに頷くだろう」「実りの季節にきっと誰もが讃えるだろう君のsuccess」なんてちょっと強い歌詞も、キスマイにはそのくらいのストレートさが合う。

 

Sexy Zone「君の胸に抱かれたい」

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高樹にしては珍しいハッピーソングかと思いきやそう一筋縄にもいかないんですけれども、「君をこの腕でつつみたいんだ」と歌った直後「君のその胸に抱かれたい」とくるその矛盾はSexy Zoneっぽいなあと。

「君は泣くふりも素敵だ 姿のいいひとよ」なんてマリウスちゃんに歌われたらどんな感情になったらよいのかわからない。

中島健人「十四時過ぎのカゲロウ」

「水辺の生き物だから陸では生きてゆけない気がしている」でふと浮かんだのがケンティーさんであった。ケンティーアイドル道はスポーツ選手のストイックさそのものだ。

「欲しいものは見えている」なんていう貪欲さも。

 

A.B.C-Z「自棄っぱちオプティミスト

A.B.C-Zの明るくポップな持ち歌がとても好きなんですけれども、この曲くらいの脱力感あるポジティブさも楽しそう。

えびさんたちが住宅街とかのなんでもない通りをふらふら歩きながら「この町の景色をもっと君が愛したのなら世界は変わる」なんてのんびり歌うMVが浮かんでくる。

「流れ星を見逃しても」「昨日の涙はstar dust」なんていう星モチーフが多いのもぴったり。

 

ジャニーズWEST「クレゾールの魔法」

病院で出会った風邪ひきの女性にフェチを感じている、高樹お得意の変態歌詞。

洒落たピアノ伴奏がかえって腹立たしいのだが、ラジオ等でなんともいえない誰得な妄想をたびたび披露しているWESTさんたちにニヤニヤと歌ってほしい。

中間淳太「ロマンティック街道」

以前WESTに歌ってほしい曲アンケートみたいなのをやっていて、これを投票して浮きまくっていたのはわたしです。

はやく結婚したい、なんて年中ぼやいている系アイドルお淳太さまにこの曲を、とはいえ結婚までに実らなかった恋の歌なんだけれども。

「孔雀のように誇らしく生きてゆきたい」に夢抱きの衣装を連想したなんてそんなことはない。たぶん。

 

▼すべてのシンメに「耳をうずめて」

高樹詞のなかでも難解を極めるこの曲、兄弟自身のことを歌っているとする解釈が一般的なのかな。

ひとりがふたりになる、その出会いを極めて静かに、低い体温で歌ったものであるが、普遍的なシンメソングですらある。

「僕ら音楽に愛されてる、そう思うのか?」なんていうドキッとするような問いかけを、すべてのシンメたちは、そしてシンメを持たないアイドルたちは常にどこかへ投げかけ続けているのだろうなあ。

 

 

楽しかった~~~~~!!!!!!!!!

好きなものと好きなものを組み合わせるのってほんとう楽しい!オタクやっててよかった!

ともあれ「不惑」、とってもとっても楽しみにしています!